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サーバー構築の流れは?LinuxやWindowsなどサーバーOS別に解説

2023.06.19

Webサイトやアプリケーションなどを開発する際には、サーバー構築を行う必要があります。

これからシステム開発をしようと考えている方の中には、サーバー構築の手順がわからないという方もいるでしょう。

そこで本記事では、サーバー構築の流れをはじめ、サーバーの種類などをご紹介します。

そのほか、サーバー構築を行う際のポイントもご紹介していますので、はじめてサーバー構築を行う方はぜひ参考にしてください。

サーバー構築とは?

サーバー構築とは?

サーバー構築とは、コンピューターネットワーク上で特定の目的を果たすためのサーバーシステムを構築することです。

一般的に、サーバーはネットワーク上の他のコンピュータやデバイスに対して、データやサービスを提供する役割を果たします。例えば、Webサイトのホスティング、電子メールの配信、データベースの管理などが挙げられます。

サーバーの種類

サーバーの種類

サーバー構築を行う前に、まずはサーバーの種類を知っておきましょう。

ここでは、サーバーの種類を5つご紹介します。

オンプレミス

オンプレミス(On-Premises)は、コンピューターシステムやソフトウェアを物理的な場所に設置し自社で管理・運営することです。

自身のデータを自社内で管理できるため、セキュリティポリシーやコンプライアンス要件に柔軟に対応できます。ネットワークのパフォーマンスや応答時間を自社で管理でき、応用システムやアプリケーションのパフォーマンスの最適化が期待できるでしょう。

ただし、自社でデータセンターを構築する必要があるため、サーバーやネットワーク機器を購入・管理するための大規模な資金や専門知識が必須です。

システムの需要が増えた場合や新しい機能やリソースが必要になった場合は、ハードウェアの追加やアップグレードを行う必要があります。

レンタルサーバー

レンタルサーバーとは、インターネット上でWebサイトやアプリケーションなどを公開するために、インターネットサービスプロバイダ(ISP)やホスティング会社などから提供されるサーバー利用サービスです。

レンタルサーバーには通常、事前にオペレーティングシステムやWebサーバーソフトウェアがインストールされています。利用者は、これらのアプリケーションを自由に設定・管理が可能です。

またレンタルサーバーでは、Webサイトやアプリケーションのファイル・データを保存するためのストレージスペースが提供されます。定期的なバックアップを取ることで、データの損失や障害に備えられるでしょう。

サーバーを利用する際には、独自のドメイン名を取得し、そのドメイン名をサーバーに関連付ける必要があります。その際、ドメイン名の登録やDNSの設定のサポートを受けられるケースがあります。

クラウドサーバー

クラウドサーバーとは、複数の物理的なサーバーを仮想的に統合したクラウドインフラストラクチャを利用して提供されるサーバーサービスです。従来の物理的なサーバーとは異なり、クラウドサーバーは仮想的な環境で動作し、必要なリソースを柔軟にスケーリングできます。

クラウドサーバーは、物理的なハードウェア上で仮想化技術を使用して動作します。これにより、1台の物理的なサーバー上で複数の仮想サーバーを同時に実行することが可能です。

また、需要に応じてリソースを柔軟にスケールできます。必要に応じてCPU、メモリ、ストレージなどのリソースを追加または縮小でき、トラフィックの急増や予期せぬ需要変動にも対応が可能です。

クラウドサーバーの中には従量制課金モデルを採用しているところがあり、使用したリソース量に対してのみ料金が発生します。必要な時に必要なリソースを利用できるため、コスト効率が高いといえるでしょう。

VPS(Virtual Private Server)

VPS(Virtual Private Server)とは、1台の物理的なサーバー上で複数の仮想的なプライベートサーバーを作成し、それぞれが独立した環境で動作するサーバーサービスです。

VPSでは、利用者に対して割り当てられたCPU、メモリ、ストレージなどのリソースが独自に確保されます。他のVPSとのリソースの競合や影響を受けることなく、自身のアプリケーションやWebサイトに必要なリソースを柔軟に利用できます。

また、利用者に管理者権限が与えられるので、自身のVPS上でオペレーティングシステムやソフトウェアのカスタマイズ、設定、インストールが可能です。自由度が高く、自身の要件や好みに合わせてサーバーをカスタマイズできます。

物理的なサーバーを独占する専用サーバーより、コスト効率が高いといわれています。複数のVPSを1台の物理的なサーバーで実行するため、ハードウェアの使用率が最適化されるでしょう。

専用サーバー

専用サーバーとは、1台の物理的なサーバーを単独で利用するサーバーサービスです。CPU、メモリ、ストレージなどのリソースが特定の利用者に完全に割り当てられ、ほかのユーザーとは共有されません。

専用サーバーは、他のユーザーとのリソース共有がないため、プライベートな環境でサーバーを運用できます。ほかのユーザーの操作やセキュリティ上の問題に影響を受けることがなく、セキュリティ対策も自由に設定でき、高いセキュリティレベルを維持できるでしょう。

また利用者が自由にリソースをスケーリングすることができるので、必要に応じてCPUやメモリを追加するなどのアップグレードが可能です。

サーバー構築の流れ|サーバーOS別

サーバー構築の流れ|サーバーOS別

ここでは、サーバー構築の流れをサーバーOS別にご紹介します。

Linux・Unixの場合

Linux・Unixのサーバー構築の流れは、以下の通りです。

  1. ハードウェアを準備
  2. オペレーティングシステムのインストール
  3. セキュリティ設定
  4. ソフトウェアのインストール
  5. サーバーの設定
  6. モニタリングとメンテナンス

セキュリティ設定では、ファイアウォールの設定やセキュリティパッチの適用などを行います。必要に応じて、SSH(Secure Shell)やそのほかのリモートアクセスツールを設定しましょう。

すべての設定が終わったら、Webサーバー、データベースサーバー、メールサーバーなどの各種サーバーを起動します。Webサイトの表示、データベースへの接続、メールの送受信などをテストしましょう。

またサーバー構築後は、セキュリティパッチやソフトウェアのアップデートを適用し、サーバーを最新の状態に保つことが大切です。

Windowsの場合

Windowsのサーバー構築の流れは、以下の通りです。

  1. ハードウェアの準備
  2. オペレーティングシステムのインストール
  3. セキュリティ設定
  4. ロールと機能の追加
  5. ソフトウェアのインストール
  6. サーバーの設定
  7. モニタリングとメンテナンス

オペレーティングシステムのインストールでは、Windows Serverディストリビューションを選択します。インストールメディアを使用してオペレーティングシステムをインストールし、インストール中に、言語、キーボードレイアウト、パーティションなどの設定を行います。

ネットワーク設定には、IPアドレスの設定、ネットワークドライバーのインストール、ネットワークプロトコルの構成などが含まれます。

サーバー構築を行う際のポイント

サーバー構築を行う際のポイント

ここでは、サーバー構築を行う際のポイントを3つご紹介します。

目的に合ったサーバーを選ぶ

サーバーの使用目的や予想される負荷に基づいて、必要なパフォーマンス要件を評価しましょう。処理能力、メモリ容量、ストレージ容量などが重要な要素です。将来的な成長にも考慮し、余裕を持たせることが望ましい場合もあります。

データの機密性やセキュリティを重視している場合、適切なセキュリティ機能を持つサーバーを選びましょう。ファイアウォール、暗号化、セキュリティポリシーの適用、アクセス制御などのセキュリティ対策が可能か確認すると良いでしょう。

また、コストも重要な要素です。ハードウェア、ライセンス、サポートなどのサーバー構築に関わる費用が、予算内に収まるかを確認しましょう。初期費用や現段階のランニングコストだけではなく、将来的な成長や変更に伴うコストも考慮する必要があります。

セキュリティ強化を行う

サーバーのセキュリティを高めるには、アクセス制御と認証、ファイアウォール、自動アップデート、データの暗号化、セキュリティ監視とログ管理、データのバックアップなどさまざまな対策を行うと良いでしょう。

アクセス制御と認証では、強力なパスワードポリシーを設定し、複雑なパスワードを要求します。二要素認証や多要素認証を活用すると、より高度なセキュリティレベルを追求できるでしょう。サーバーにファイアウォールを導入すると、不正なアクセスやネットワーク攻撃を防止できます。

またサーバー上の重要なデータや通信を暗号化することで、データの機密性を確保します。SSL/TLS証明書を使用してWebトラフィックを暗号化するなど、適切な暗号化手法を取り入れましょう。

定期的かつ適切なバックアップを実施し、重要なデータの保護と復旧を確保します。バックアップデータは安全な場所に保存し、データが損失したり攻撃を受けたりしても復旧が可能な状態に保ちましょう。

安定した運用設計を行う

安定した運用設計を目指す際、サーバーの監視システムを導入し、パフォーマンスの監視、ログの監視、エラーメッセージの監視などを行うと良いでしょう。異常が検出された場合には、アラートが生成されて適切な対応が行われることが多いです。

また、定期的かつ適切なバックアップを実施し、重要なデータの保護を確保しましょう。バックアップデータは複数の場所に保存し、データの損失からの迅速な復旧を可能にします。

サーバーのパフォーマンスを最適化するために、ハードウェアリソースの適切な割り当てや設定、キャッシュの最適化、データベースのインデックスの最適化なども行いましょう。

サーバーの定期的なメンテナンスとアップデートを計画し、ハードウェアの保守、セキュリティパッチの適用、ソフトウェアのバージョンアップなどを行うこともポイントです。これにより、サーバーの安定性とセキュリティが維持されます。

サーバー構築初心者は代行業者の利用がおすすめ

サーバー構築初心者は代行業者の利用がおすすめ

サーバー構築を代行業者に委託すると、専門的な知識と豊富な経験を持つエキスパートが作業を担当します。最新のベストプラクティスやセキュリティ対策に詳しく、効率的かつ正確なサーバー構築を行えるでしょう。

サーバー構築は、複雑なプロセスであり時間と労力を要する作業です。委託することで、自社のリソースを他の重要な業務に集中させられます。代行業者は構築プロセスを迅速かつ効率的に実行するためのツールやテンプレートを持っていることが多く、効果的な時間管理が可能です。

代行業者の中には、サーバーのサポートやメンテナンスを提供するところもあります。サーバーに問題が発生した場合やアップデートが必要な場合、迅速かつ効果的に対応してくれます。定期的なメンテナンスやバックアップの管理なども行ってくれる場合、安定した運用が期待できるでしょう。

また、代行業者の多くはセキュリティ対策やコンプライアンスに関する専門知識を持っています。サーバー構築の際に適切なセキュリティ対策を実施し、規制や法的要件に適合することが重要です。代行業者はこれらの要件を理解し、適切なセキュリティポリシーやプラクティスを導入できます。

まとめ

サーバー構築とは、サーバーをセットアップし、運用するプロセスです。

主なサーバーの種類には、レンタルサーバー、クラウドサーバー、VPSサーバー、専用サーバーがあります。

サーバー構築の流れは、LinuxやUnix、WindowsなどのサーバーOSによって手順が異なります。

サーバー構築を行う際のポイントとして、目的に合ったサーバーを選ぶ、セキュリティ強化を行う、安定した運用設計を行うことが重要です。

初心者には代行業者の利用がおすすめであり、専門知識と経験を持つ業者に委託することで、効率的で安定したサーバー構築を実現できます。

これからサーバー構築を行う予定がある方は、本記事でご紹介したポイントなどを押さえた上で代行業者への依頼を検討してみてはいかがでしょうか。